――人狼の舞台を私は4回拝見しているんですが、やはりアドリブの部分が一番面白いところで、何度か見るうちに、ああこのキャラクターにはこういうところがあったのかという発見があります。途中で、誰が人狼なのか当てるだけでなく「……コイツこいういう奴だったんだ」みたいなのを発見できるところが非常に面白いなと思っています。そういう発見の面白さに加えて、宇宙兄弟のキャラクターを舞台で見ることによって、例えば映画とかアニメとか原作を読んでいる人でも更に深く宇宙兄弟のキャラクターをライブで感じることができるということですね。
桜庭:しかも、『人狼TLPT』を見に来る方って、人狼劇のゲーム自体も面白いしバランスがいいので、全体的に良いイメージを持って帰ってくださるんですよ。それでキャストが無名の俳優でも好きになって、ファンになってくれる可能性もありますし、コラボした作品に対しても、たとえばアニメだけ見ててマンガは読んでないとか、マンガだけ見て映画は見ていないとかいう人が、他のメディアも見ようと思える、全体を愛するようになるので、みんなにプラスになります。
――『宇宙兄弟』っていうコンテンツの、従来ならば、原作があって、アニメ化があって、映画化があって、仮に舞台化するとしても、普通にストレートプレイでするのか、あるいはミュージカルにするのかみたいな方向しかない。でもそれだと1つの話しか作れないわけですよね。ところが人狼っていうのは、毎回毎回違う話なんですよね。結末は、人狼が勝つか人間が勝つかしかなくても、その間の話が千差万別ですよね。
桜庭:そうなんですよね。万華鏡って言われてます。
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