突然会場の雰囲気が変わると登場したのがOBたち。スペシャルゲストとして青学8代目キャストの古田一紀、石田 隼、神里優希、本田礼生、眞嶋秀斗が現れ、出場選手へエールを飛ばした。その勢いのまま応援合戦に突入。紅組は学ランを、白組は「これしか用意されてなかった!」となぜかチアの衣装を着て、会場を盛り上げる。コールアンドレスポンスも行われ、出場選手と観客席の一体感が高まっていくのがよくわかった。
そして後半は第四競技『障害物競走』からスタート。ここでは亜久津_仁がラケットに乗せて運ぶ風船を手で割るなどルールを無視して暴走したり、不二周助と不二裕太、石田_鉄と石田_銀の兄弟対決など普段とは違う戦いを見ることができた。第五競技の『騎馬戦』では跡部の名言「俺様の美技に酔いな」が飛び出し会場を沸かせた。続いての第六競技『綱引き』では紅組と白組の試合の後、勝った方がボーナスチャレンジとしてOBチームと対決するというルールだった。いいところを見せようと(?)奮闘するもOBチームは紅組に負けてしまい、現役チームの息のあった力強さを見せつける結果となった。
そしていよいよ最終競技『紅白対抗リレー』。実況席にいるのはなぜか浪速のスピードスターこと忍足謙也。なぜ出場していないのか? と問われると「(自分が出ると)速すぎて反則になってしまう」ということで、実況席から試合を見守っていた。ここで接戦を制したのは白組。果たして最終成績はどうなっているのか? 最後まで目が離せないシーンの連続だった。
結果はご存知の通り、紅組115点、白組135点とリレーで巻き返した白組の優勝。惜しくも優勝旗を逃した紅組主将のリョーマは「運動会では負けちゃったけど、テニスでは負けないからね。みんなの応援なかなかよかった。サンキュー」と話し、白組主将の幸村は「この調子で、立海全国三連覇! 応援頼んだよ」と観客席に思いを伝えていた。
OBの本田が「僕たちの時は運動会はなかったけれど、(こうやってイベントに参加することで)僕たちのバトンが繋がっているんだと感じた」と話す通り、ミュージカル『テニスの王子様』に受け継がれてきた作品への思いを感じることができたイベントだったと言えるだろう。
最後はテニミュでおなじみのスペシャルメドレーが披露され、最後まで大いに盛り上がった大運動会が幕を閉じた。12月からは全国5都市で「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学(せいがく)vs立海 後編」が、2020年の2月には「Thank-you Festival 2020」が開催されることが発表されているテニミュ3rdシーズン。まだまだ進化するテニミュに注目だ。
文 : 西岡舞子