【オフィシャルレポート】劇団プレステージ 15回本公演『大地からのレラ!』幕開け!

劇団プレステージ 15回本公演『大地からのレラ!』幕開け!
飾ることなく真っ直ぐに演じる、大人になった彼らに注目‼

男性俳優12名が所属、結成15年目となる‘劇団プレステージ’の第15回本公演『大地からのレラ!』が本日9月28日~10月6日にCBGKシブゲキ‼にて。

6名がこの春に退団し、12名での新体制としては初の公演となる。
劇団プレステージの全メンバー⒓人のうち11名が出演。
(加藤潤一は、ミュージカル「Love’s Labour’s Lost」に出演のため 欠席)
今回、何度も脚本を担当し、長年にわたり親交がある福島カツシゲを脚本・演出に迎え、劇団プレステージらしい笑いとエンターテイメント性は残しつつも演技で魅せる、本格的な舞台を作り上げた。
福島が紡ぎ出すセリフと、彼らの真っ直ぐな演技に思わず涙してしまうことだろう。
結成から月日を経て20代だった青年達が大人の男性になった姿に注目していただきたい。

左から
小池惟紀、きづき、株元英彰、長尾卓也、原田新平、園田玲欧奈、岩田玲

【あらすじ】
舞台は北海道旭川。
高校卒業後、日本酒の製造販売会社で大木(きづき)は入社以来、陸上部で長距離ランナーを続け、11年目にしてやっと夢のニューイヤー駅伝出場のチャンスが見えてきていた。ところが、予選会直前、チームのエースが次々に脱落。大木を含め残されたメンバーは失意のまま、予選会に挑戦することになる。そんな中でも自称「あきらめず嫌い」の新人の木之元(株元)だけは意気揚々としていた。

予選会がスタートするが、モチベーションの上がらない大木は序盤からみるみる取り残されていった。さらには意識が朦朧とする中、突如背後にクマが現れ、追いかけられる羽目に…。必死で逃げる大木。走り続け、たどり着いたのは見たこともない荒れ果てた大地が広がる場所だった。

そこにいたのは、ひたすらに土地を耕し、その地で懸命に暮らす人々と木之元によく似た耕作(株元)という男だった。
彼らは気持ちに真っ直ぐで、笑い、怒り、泣き、ぶつかり合い、弱ささえもむき出しにしながら土地を耕し続け、共に暮らしていた。
大木にはそのすべてが無駄な労力としか映らなかったが、彼らと徐々に交流を深めるうちに、その土地の生活に馴染んでいき、同じ速度で大木の心にも変化が見え始める。

そんなある日、激しい嵐が襲ってきた。川が氾濫し、皆が逃げる中、ひとりその地に留まり土地を守ろうとする耕作。
彼もまた、諦めるということを知らない男だった。
そんな耕作に大木は思わず叫ぶ
「もう、諦めてもいいじゃないか」
同時にふと浮かぶ思い
「俺は、もしかしたら遠い現実から逃げてきたのかもしれない…」

きづき

【きづきコメント】
Q見どころを教えてください。
大木自身の心の変化に注目して見ていただきたいです。実際自分がやっていて自分の人生とどう向き合うのかということを今回考えさせられるセリフが多かったように思います。生きる上でいろんな考え方や生き方があると思うんですけど、何かしら皆さんにも当てはまる部分があるのではないかと思うので、ひとつでも感じていただけたらいいなと思います。

Q劇団員12人、出演者11人でやる舞台は今までと違いはありましたか?
人数が減ったことによって一人一人の責任感が増したように思います。
稽古場でも、いままでよりひとりひとりの作品に対しての熱さを感じました。今回は空気感を生み出さなければいけないシーンが多かったのですが、皆で話し合って作り上げた感じがあります。稽古場でも劇団員がお互いに話し合っている場面を今まで以上に多く見かけました。

Q大木という役をやってみてどうでした?
今回は当て書きだったこともあって、大木は自分自身に似ている部分が多かったなと感じています。大木は物語の上で中心的な人物で、多くの人たちと関係性を築いたり、その空気感から何かを感じるシーンが多かったので、メンバー全員の熱量がすごく伝わってきますし、言葉を感じますし、それは本当にやっていて楽しいです。ただ、同時にその中心にいるってことは、それに応えなければならないので、その分責任の重さも感じています。

Q皆さんへのメッセージをお願いします。
贔屓目なしに、いい作品に仕上がっている実感があります。
11人それぞれにドラマが詰まっているので、いろんな人に注目して見ていただきたいです。
今回は僕たちをずっと見てきてくれた福島さんが皆に当て書きしてくれたものなので、僕自身胸に響くセリフがたくさんありましたし、僕らの活動をずっと応援してきてくれた人達にとってはよりぐっとくるものがあるんじゃないかと思います。
まじめなことばかり言っちゃいましたが、もちろん、劇団プレステージらしいコミカルな演技も沢山あるので、そのあたりも楽しんでもらえればなと思います。

きづき

株元英彰

【株元コメント】
Q見どころを教えてください。
劇団員が18人から12人になって、そのうち今回は11人が出演する舞台なんですが、お客さん的にもどう変わったんだろうって思われてる方も多いと思うんですよね。もちろん、変わっているならいい方向に変わったなと思っていただきたいし、そういう作品になったと思います。

Q劇団員12人、出演者11人でやる舞台は今までと違いはありましたか?
稽古に入った段階では良くも悪くも、正直変わった感じはなかったんですけど、僕自身は今回は変わらなきゃいけないと強く思っていました。今まで応援してきてくれているお客さんにも、より納得してもらえるものにするには変わらなければと。それで、個々のメンバーと話したり、時には全員に向けて演技について話すようにしました。作品としても今までとは違っていて、福島さんが書いてくれた今回の脚本は、エンタメ要素はありつつも芝居で魅せようよ!という作品だったので意外でもありましたし、これは頑張らなければという思いにもさせられました。お芝居をしている感覚は今までよりも強いですね。そして、今はいい意味でいろいろ変われたと思います。

Q木之元と耕作という二役をやってみてどうでした?
木之元も耕作も自分にすごく近くて、役柄に関して悩むことはなかったですね。二役ではあったけど、表面での表し方が違うだけで、木之元も耕作もそして僕も、根っこにあるものは一緒だなと感じていたので。
耕作に関しては福島さんに、株のまんまで演じて欲しいと言ってもらえたので、大きくは悩まなかったんですけど、逆に微調整していくのが難しかったです。ラストに向けての心情の変化をどう表現していくかとか。
今回、株元英彰という自分自身に刺さる言葉が多くてぐっと来てしまう場面があったんですけど、そんなとき耕作にはこのセリフがどんな刺さり方をしているのか、もしくは刺さっていないのかというのを俯瞰で見つめて演じるのが難しかったです。株元自身と耕作の気持ちが重なってセリフが刺さる瞬間を見つけ出そうとし続けましたね。今はそれが見つかった気がしています。

Q皆さんへのメッセージをお願いします。
人生は決断の連続だと思うんです。学生さんとか、これから将来どうしようかって迷ってる人とか、結婚するとかしないとか、何かを決められずにいる人たちには、特に深く刺さる言葉がちりばめられている作品だと思うので、是非見ていただきたいですね。
あとは、今回音楽がすごく素敵で、その音楽とともに芝居中にパフォーマンス的な演出もあるので、それも楽しみにしていただきたいです。
劇場を出たときに風が吹いてきたら、きっと最高な気分になれると思います。
いい風を感じられる作品に仕上がっていると思うので、是非劇場に見に来ていただけたらと思います。

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2.5news(編集部)

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