その作品でしか出ない色を120%出し続けていきたい
撮影は2泊3日の弾丸スケジュールで行われた。ジプニーと呼ばれるフィリピンの乗合バスでは人の写り込みを避けるために猪野とカメラマンだけがジプニーに乗って撮影しながら次のロケ地へ移動したが、すぐ後を追うはずのスタッフ陣のバスが道に迷って一向に合流できず、待ちぼうけになってしまうハプニングもあったそうだ。
そうした中で撮られた写真の数々の中で、猪野が「一番好き」と挙げるのが、道を歩いていたときに出会ったフィリピンの子どもたちとの自撮り風ショット。「少しだけ話せる英語で『一緒に写真を撮ろうよ』と誘いました。僕が本当に自分の携帯電話で撮っていて、その下からカメラマンさんが撮ってくれています。この時に撮った画像が今の僕の携帯の待受画面にもなっているんですよ」と、懐かしそうにほほ笑みながら語る。
今後も出演映画「JKエレジー」や舞台「血界戦線」、主演舞台「PERSONA5 the Stage」など、数々の注目作品を控えている猪野。これからの意気込みを聞かれると、「どの作品もゴールであって、出発点でもあります。そのときの自分に出せる全てのアイデアやムーヴ感を大切にしながら、その作品でしか出ない色を120%出し続けていきたいです」と真っ直ぐに前を見つめながらコメント。さらに「表に出る人間だからこそ、表に立つ意味をちゃんと考えたいというか。0.1%でも世の中のためになればいいなという思いで、これからも初心を忘れずに邁進していきたいと思います」と強い決意を語った。
最後に写真集を手にするファンへのメッセージを聞かれると、「今しか撮れない自分の記録です。ファースト写真集を持ってくださっている方には『あぁ、こいつも少しずつ大人になっているな、変化しているな』って比べていただきたいです。これからも鈍行だろうが急行だろうが、走り続けてはいくと思うので、もしもいつかサード写真集を出す機会があったら、また皆さんと一緒にそのときの自分を共有できたらいいなと思います」と述べてインタビューを締めくくった。
▼書誌情報
『猪野広樹写真集 彩-IRO-』
発売日/2019年7月2日(火)
定価/本体3,000円+税
発行:KADOKAWA
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