2019年10月19日(金)ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“最強の場所(チーム)〞の囲み会見並びにゲネプロが行われた。
演劇「ハイキュー!!」初演から、3年にわたって烏野高校排球部・日向翔陽を演じてきた須賀健太をはじめ、烏野高校のキャスト全員が本作で卒業となる。
囲み会見で意気込みを聞かれた須賀は、「もう何回もこうして皆様の前でご挨拶させていただきましたが、今回で卒業です。しかし気持ちはいつもと変わらず、この瞬間を大切に演じ切りたい」と、挨拶。
「今回、和田さんが生で僕らと一緒にお芝居して、育てて支えてくださいます。いろんな要素が一つになって、演劇「ハイキュー!!」集大成となるでしょう。怪我しないように走り抜けます!」と胸を張った。
同じく烏野高校の影山達也(影山飛雄役)は「簡単そうで難しいことに挑戦し、演劇の楽しさを感じています。全員で息を合わせて、体力の限界を超えた、演劇の境地にたどり着きたいです」、小坂涼太郎(月島 蛍役)は、「生演奏がすごくて」と話し出すと、須賀に「僕と同じ」と突っ込まれ、「頑張ります。今までと違う演劇「ハイキュー!!」を楽しむ」と言い換えた。三浦海里(山口 忠役)は「今回も新しいことに挑戦しました。今まで培ってきたものと新しいものの化学反応でいい舞台になりました。精一杯頑張ります」、遊馬晃祐(青葉城西高校・及川 徹役)は「及川は約1年半ぶりの登場です。青葉城西はまとまったチームで、ダンス、バレーボールの動きにこだわり稽古してきました。昔と違う新チームの熱量がすごくて、この作品で成長しています。44公演、上を目指して頑張ります」、有田賢史(白鳥沢学園高校・牛島若利役)は「前作は牛島一人の登場でしたが、今回は白鳥沢の個性豊かなメンバーと一緒です。絶対王者のチームとして、圧倒的熱量を持って、烏野の前に立ちはだかります」と語った。
音楽・演奏の和田俊輔は「今回は、今までウォーリーさんと培った稽古のメソッドをぶち壊して、ゼロから稽古方針を変えて取り組んできました。烏野はそこで負けるか勝つかわからない。そのライブ感を音楽に取り込むために、初めての試みとしてその場のノリで曲を作り、僕自身が演奏しています。お客様の反応を見ながら、一期一会で作る音楽です」と、新たなチャレンジを説明。
演出・脚本のウォーリー木下は「この物語は普通の高校生の部活風景で、誰でもどこかで経験したことが詰まった作品です。原作通り、ひたすら試合するだけですが、そのプレイの一つ一つに人間ドラマが宿っている魅力を描きたい。その一瞬を、生きた役者がどう届けるのか。俳優の本気と、生演奏、照明、映像を含め、あらゆる要素が舞台上でぱちっとはまる作品を目指します」と話した。
須賀は卒業への思いを聞かれて、「3年間といえば、高校生活と同じ長さ。学生気分を味わったようで、いいチーム、僕たち最強!と思えた3年間でした。21歳からはじめて、今日は僕の誕生日。芸能生活20周年の1発目がこの作品というのも幸せです。役者人生の2章目にふさわしいです」と感慨深い様子。
そこに、烏野高校のメンバーが、「ハッピーバースデイ!」と大きなケーキを持って登場。このサプライズに須賀は満面の笑み。「めっちゃ嬉しそう」「この登場も練習したんだよ!」とメンバーに言われ、「だから烏野はメイクするのが早かったのか!」と納得した様子。感想を聞かれ、「嬉しさで身が引き締まる思いです!最強のチームだ!」と締めくくった。
本作では、春野高校バレー宮城県代表決定戦予選が描かれる。手に汗握る接戦の様子、選手一人一人が抱える過去、監督や周囲の人々の思い…勝者にも敗者にもドラマがある。熱い闘いをぜひ体験してほしい。
(写真:田中亜希/文:三浦真紀)