【オフィシャルレポート】『はみだしっ子~in their journey through life~』開幕!

物語は、それぞれに家族の問題を抱え家を出た四人の少年、グレアム、アンジー、サーニン、マックスを中心に、自分の居場所を求めて旅に出た彼らの成長を描く。
渡り鳥に会いに行くために北を目指す4人は、ひょんなことからスケッチブックを届けるためにある町に降り立つ。しかしそこでの出会いはそれぞれ心の傷をえぐる事件へと発展してしまう。逃げ込んだ先は幽霊屋敷。しかし彼らは旅を続ける事で成長していた。
仲間を想う気持ち、いたわる心、逃げることより立ち向かうこと。
4人は家族の中では持ち得なかった強い絆で結ばれてゆく。
その生きるきらめきを、3チーム(TRK、TBC、BUS)トリプルキャストの全く異なる個性で叙情的に紡いでいく。

初日のTBCチーム公演でグレアムを演じたのは仲原裕之。
4人の中でまとめ役のグレアムは、ほかの3人に心配をかけまいと気を使う大人びた行動をとる。その落ち着いたたたずまいやしっとりとした目線、内に秘める感情と静かに爆発する葛藤を仲原は体当たりで表現してみせた。ゆるぎない強さを手に入れ乗り越える姿は必見だ。

アンジー役には松本慎也。松葉杖の生活から解放されより活発に関係を深めていくが、昔の幸せが彼を苦しめていた。忘れていた母親の事で激しく反発するアンジー。そのどうしようもない複雑な想いを、松本の甘い声が振り絞るように切なく響く。アンジーもひとつ落とし前をつけるが、その変化にも注目して欲しい。

Page: 1 2 3 4 5 6 7

2.5news(編集部)

2.5news(編集部)