Acrobat Stage『Infini-T Force』が8月29日に東京 IMAホールにて開幕!
初日を前にゲネプロの模様が取材陣に公開された。
『Infini-T Force』とは、2017年に55周年を迎えたタツノコプロが制作したフル3DCGアニメーション。
1970年代に放送された『科学忍者隊ガッチャマン』『宇宙の騎士テッカマン』『破裏拳ポリマー』『新造人間キャシャーン』という“タツノコヒーロー”たちが、時空を超えて現代の渋谷に集結! 世界と一人の少女を救うため、共闘する物語が描かれる。
昨年10月から日本テレビほかでTVアニメが放送され、今年2月にはTVアニメの後日譚を描いた映画『劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』が公開されるなど、アニメファンを中心に大きな話題となった。
その舞台化となる本作は、TVアニメをベースに舞台版ならではのオリジナルストーリーを加え、プロのスーツアクター4名が変身後の4ヒーローのアクションをそれぞれ担当。
キャストの変身ポーズから瞬時に入れ替わり、各キャラクターの“必殺技”も含め、スピーディーで迫力あるアクションを次々と繰り出していく様は、アニメ『Infini-T Force』ファンはもちろん、往年のタツノコアニメファン、特撮ファンをも魅了!
アクション以外にも、役者の芝居に合わせて様々に形を変えるセット、映像効果、そして二転三転する予想外のストーリー展開に、観客がグイグイと引き込まれていくのが伝わってきた。
物語の核になるのは、他人を寄せ付けない冷めた印象の女子高生・界堂笑(かいどう えみ)。
幼いころに自分を置いて姿を消した父親への気持ちの葛藤と、それゆえに生まれる人との距離感に戸惑う様を、元SKE48の大矢真那が好演。
笑に対し、暑苦しいくらいの真っすぐさで向き合うのは“ガッチャマン”鷲尾健(井澤勇貴)。
「ウザイ」「おっさん」と言われようが、めげずに自身の信念を説き正義を貫く様は、時代にそぐわぬ滑稽さを感じさせるが、最初から最後まで変わらぬ“真っすぐ”さは見る者の心に大切な“何か”を訴えかける。
冷静な分析力と思慮深さで見ず知らずの仲間をまとめる“テッカマン”南城二(小坂涼太郎)は、カフェ・カプリコーンの店長・咲坂(中谷智昭)のムチャぶりでお茶目な一面を見せたり、現代の若者を象徴するような“ポリマー”鎧武士(小波津亜廉)の軽さはギクシャクとしていた仲間の心をほぐしチームとしての結束を固めるのカギとなる。“キャシャーン”東鉄也を演じる大崎㮈希の感情と表情を抑えた演技は、人間離れしつつもどこか愛らしいと、個性的で魅力的なキャラクターが生き生きと描かれる。
ほかにも、TVアニメで人気となったダミアン・グレイ(鮎川太陽)、ベル・リン(花奈 澪)が目の前で動く様にワクワクしたり、舞台化に際して擬人化されたテッカマンのサポートロボット“ペガス”(佐藤弘樹)の活躍からも目が離せない。
わずか2時間ほどのステージに、「正義」「勇気」「あきらめない心」「親子愛」など“タツノコイズム”がギュギュっと詰め込まれた、観る者を熱くさせるステージを、ぜひご堪能あれ!