大人気コミック『ホイッスル』の舞台化、発表時、大きな話題を呼んだが、さる5月22日、『笛ステまでのカウントダウンイベント!!』が都内某所で行われた。
まずMCが登壇、尾形大悟(森長祐介役)と松井勇歩(近藤忍役)、2人は劇団Patch所属、持ち前の明るい関西ノリで会場での諸注意をアナウンス、軽快に、ちょっと時間が押し気味のトークの後、キャストが登場、桜上水中学からは中村嘉惟人(風祭将役)、五十嵐麻朝(佐藤成樹役)、小坂涼太郎(不破大地役)、赤澤廉(花沢秀臣役)、納谷建(古賀良彦役)、伊藤孝太郎(田中衛役)、高橋まひろ(野呂浩美役)、武蔵森学園からは佐川祐平(三上亮役)、峰ゆとり(間宮茂役)、坂本康太(辰巳良平役)、小南光司(中西秀二役)、普光院貴之(根岸靖人役)、阿部快征(高田剛役)、一之瀬嘉仁(大森裕希役)が登場し、客席から大きな拍手が起こった。まずは自己紹介タイム、主演の中村嘉惟人は今回の公演が初舞台だそうで「みんなで一致団結して熱い舞台に!!」と挨拶した。年長の五十嵐麻朝は「若い面子の中に31歳、混ざっていいのか、でも心は中学生!」と笑わせ、その後、キャストが次々と挨拶した。それからキャラクタービジュアルの再現度が話題になったが、ここでもその話になり、キャラクターイラストを手にするキャストたち、中には”瓜二つ(1?)”にしか見えないキャストもいて、会場は笑いに包まれた。また、皆、作品愛を語ったが、子供の頃からのファンもいて、熱いトークが繰り広げられた。それから特別ゲストが紹介されたが、なんと原作の樋口大輔先生、会場が大きく沸いた。MCから「先生が男性だと思ってた」とコメント、樋口大輔は「別に隠すつもりはなかったけど、当時、少年誌で女性がマンガ描いてるのは少なかったし、それに女性が描いてると”なんだな”と思われても、なので大輔にしました」と語り、一同、納得。また、オーディションにも参加したそうで「素敵な方がいっぱいいた贅沢なオーディションでした」と振り返った。キャストから「台詞が(心に)刺さる」「感動する台詞がある」というコメントが出た。樋口は「元々は、サッカーを知らなかった」と語った。また「普通のサッカーがかっこよかった」とも語ったが、そこに原作の面白さがあるのだろう。「こういった形で舞台化するのは夢のようで胸がいっぱいです。(キャストの)皆さんには楽しんで演じて頂けたら……(観客席に向かって)観にきてくださいね!」と語り、更なる大きな拍手が起こった。ここでトークコーナーが終了し、樋口大輔先生は退場、拍手で見送られた。
さて、次のコーナー、お楽しみタイム、MCから「12番目の選手はサポータの皆さんです!(ここからは)学校対抗体力測定対決です!」とアナウンス、原作がスポーツマンガ故の企画、さらにMC「(このメンバーで)初めての試合です!」と更に煽った。まずは”万歩計ファイト”、万歩計をつけて1分間、めいっぱい動き続けて万歩計の数が多い方が勝ちという極めてシンプルな内容。途中で”選手交代”もOK、で”用意ドン”でスタート、どちらのチームも次々と交代し、1分動き続けるも、武蔵森中学が42、桜上水中が32、あまりにも低い数字に一同「え〜」な心境、気を取り直して、次は”手押し相撲”、手で相手を押し倒す、こちらもシンプル、1回戦は武蔵森中の勝利、2回戦は桜上水中の勝利、そしてラスト、”負けられない戦い”桜上水があっけなく1発で負けるが「もう1回!」という往生際の悪い要求で、異例の”もう一回”、なんと同時によろけるが、いったん軍配は桜上水中に、しかし、際どい勝負だったのでもう1回勝負し、武蔵森中が勝利を手中におさめた。総合で武蔵森中の勝利、負けた桜上水中には、罰ゲームが、栄養満点の”激マズジュース”、武蔵森中の面々は皆、鼻をつまみ、桜上水中のメンバーは意を決して飲み干したが、「まずっ!」「げっ!」と”悶絶”、会場はもう、爆笑の渦になった。
ゲーム終了後、お客様の質問コーナー、予め集められた質問が箱に入っており、そこからアトランダムに選ぶ、という趣向である。最初の質問は「演じるキャラに実際に会えたら、何をしてあげたいですか?」、それに対して「遅刻するなと言いたい」「競り合いたい」「大森君にパーマかけてあげたい」「花沢君にまゆげ描いてあげたい」等の答えが出た。また「キャラクターの一番好きなところは?」の質問に対して中村は「素直でサッカーの情熱……他人を巻き込む情熱です」と答えた。時間もそろそろ、というところでなんと、ここで撮影タイム、皆、スマホを取り出して撮影、たくさんのシャッター音が会場に響いた。ここで撮影した写真はSNSで拡散OKとのこと、盛り上がること必至である。
最後に締めの挨拶、中村が「チームプレイ、皆で頑張ります!本日は……お誕生日、おめでとうございます!」なんと5月22日は阿部快征の誕生日、1996年生まれで、20歳になる。これは本当のサプライズで、ケーキも用意され、キャストと観客全員でハッピーバースデーの歌を合唱した。ケーキのろうそくを吹き消してから、本人による挨拶「20歳になって人生変わると言われていますが……勉強です」とコメントした。主演の中村は「こういうのもチームっぽいですね!」と発言し、会場に温かい空気が流れた。
イベント終了後はキャスト全員によるハイタッチお見送り、密度の濃い1時間であった。
[公演データ]
舞台『ホイッスル!BREAK THROUGH-壁をつき破れ-』
日程:2016年8月31日(水)~9月8日(木)
劇場:シアター1010
※シアター1010にて『ホイッスル!』舞台化記念、樋口大輔 原画展2016年9月上旬開催決定!
ホイッスル!公式HP:http://whistlestage.com
ホイッスル!公式Twitter:@whistlestage ♯笛ステ!
ホイッスル!公式ブログ:http://ameblo.jp/whistlestage
取材・文・撮影/高浩美