【3.0レポート】ミュージカル「DAICHI」ー愛とともに生きる人たちへー

ミュージカル「DAICHI」ー愛とともに生きる人たちへー

初演にチケット完売したというミュージカル「DAICHI」が始まった。この物語は北海道で農家を営んでいた女性の身に実際に起こった実話がモデル、わずか4歳で命を落とした我が子、絶望に暮れる日々の中から、畑の中にいのちの輝きを見い出し、やがて無農薬無肥料の農業へと道を開いていく感動物語だ。
幕開き、プロローグ、うつむく主人公たち。それから物語が始まるのだが、そのシーンから時は遡る。この農家の娘・早苗は希望に溢れていた。農家の1人娘で親からは「婿を」と言われる。出会いは突然、やってくる。幼馴染みではなく、ひょっこりと運命の人に出会う。やがて結婚し、子供にも恵まれる。しかし、農業に対する考え方ややり方の相違により、親夫婦と対立する。親夫婦は安定供給こそが大事だと言う。それはもっともなことで、害虫に野菜が食われないように普通に農薬を使い、立派な野菜になるように肥料も使う。娘夫婦は「コンビニのサンドイッチのレタスが腐らないっておかしい、大半が破棄されるなんておかしい」と思う。親夫婦は作物を作って農協に納める、それのどこがおかしいのだと娘夫婦に言う。
チャッチーで流れるような美しいメロディに乗って物語は進行する。ピアノとホルンのシンプルな生演奏が物語を彩り、後押しする。農業、今でこそ、無農薬とか有機栽培の野菜は身近になったが、高度経済成長時代以降は市場への安定供給のため、農薬が普及した。しかし、その後、残農薬の問題も起こる。しかも無農薬栽培はコストもかかってしまう。

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2.5news(編集部)

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