【3.0レポート】早霧せいな 『SECRET SPLENDOUR』

さて、この『SECRET SPLENDOUR』、共演は実力者揃いで、ジャズ、ポップス、シャンソン、ミュージカル等の珠玉の名曲が次々に、もちろん宝塚時代の曲も飛び出す。特別出演の安寿ミラとの共演の場面は、ここは宝塚ファンならテンションが上がる。1幕で『哀しみのコルドバ』のメドレーがあるが、これは安寿ミラの退団公演の演目、1995年に阪神淡路大震災があり、このサヨナラ公演が中断した経緯がある。当時の月組トップの天海祐希と雪組トップの一路真輝が「自分たちの日程を削ってでもヤンさん(安寿ミラの愛称)の最後の舞台をやらせてください」と歌劇団に要望、更に演歌歌手の細川たかしが1995年3月の大阪(劇場・飛天、現在の梅田芸術劇場)での公演のスケジュールの半分を削って安寿ミラに譲ったという逸話がある。また早霧せいなも2015年の全国公演で『哀しみのコルドバ』で主演、まさにこの2人の共演の場面は、もうレアモノだ。また1幕の後半の大正ロマンあふれる場面は楽しくアクションもあり、ここは必見。
実力あるゲストの出演(平澤 智、桜木涼介)もあり、全体としては“大人”のエンターテインメント、極上なSPLENDOURなひとときを!構成・演出は荻田浩一。

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2.5news(編集部)

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