舞台セットはシンプルで街灯がひとつ、あとは階段だけで、あとは何もない。この街灯、コミックを忠実に再現しており、ファンならこの街灯を見ただけで期待感でいっぱいになるに相違ない。照明が当たると4人の子供が浮かび上がる。そう、あの4人だ。孤独な佇まい、そして心を寄せ合うかのように座っている。グレアム、アンジー、サーニン、マックスの4人の少年は、それぞれの家庭に複雑な事情があって親元を離れ、心に闇を抱えたまま共に放浪生活をしているのだ。そこへ酔っぱらった女性が1人、通りがかり、勢いで4人をアパートに連れ帰る。彼女の名前はレディ・ローズ、ややお節介気味の水商売の女だ。「人間の動物園」という4人、アパートの他の住人とのコミュニケーションが上手くいかず、摩擦を起こし、さらに同じアパートに住む子供達が小鳥をいじめていたので乱闘騒ぎを起こし、結局レデイ・ローズはアパートから出ることになってしまったが、4人は「人間動物園」にいることを拒否し、再び“外”に出ることになる……。