2幕は燐たち一行が島根県稲生に到着してからになるが、ここはアクションシーンが満載で映像を駆使、また、あっと驚く演出も随所に用意されている。危機につぐ危機、セットが激しく動き、場面転換もスピーディー、イリュージョンも使ってのシーンはもう迫力満点で、通路を使う演出もあって、キャストたちの役に対する熱量を直に感じ取ることが出来る。最後の最後、親子の愛、友情、絆、といったものが全面に押し出され、感涙。そしてミハエル、彼の末路はあっけない。
キャラクター全てに見せ場があり、また重くなりがちなストーリーではあるが、ちょっとしたところに笑いもはさむ。休憩時間も含めて3時間の2幕ものであるが、長さはあまり感じない。殺陣をこなしつつ、台詞、また大きく動くセットに映像、合わせるのはさぞかし大変であったと思うが、稽古の成果も存分に見せてくれる。それぞれの“武器”、前回に比べてさばき方等、パワーアップした感もあって、シリーズを観劇しつづけているファンにも納得の仕上がり、ラストシーンは“次回もまだまだ続く”といった余韻を残したエンディング。