【インタビュー】「王室教師ハイネ-THE MUSICAL-」演出・吉谷光太郎さん

「ハイネが、悲しいことも嬉しいことも2つ両方知っているから「こういうことだよ」っていうのを伝えられる……王室内だけじゃなく、もっと外の世界、大きい話、大きい教えに連なっていきます」

--ハイネのキャラクターについてですが、アニメでも最後の方で彼の正体が明かされますが、「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャンのようなところがありますね。

吉谷:そうですね。

--ジャン・バルジャン的な要素を持ったキャラクターであり、彼と王子達の父上である国王とハイネはお友達な訳で……「だからハイネは国王に呼ばれて王子の教師になったんだな」と。4人は将来、国を背負って立つ可能性がある。大きく捉えると国王は国の将来を考えて王子達に教育を施して国をよくしていこう、と。それは国王は子供の頃、ハイネを通じて自分の国の暗い部分を知ってしまったから。そこらへんが世界観につながるのかな?と。

吉谷:ここのところの設定はよく出来ていて、ハイネを王室教師として呼んだ国王が一番、ハイネによって教えられた人なので、ハイネによって世界が広がった、知らない世界を知った……王室の中では物事を外の世界から情報は得るとしても、なかなか実感としては沸きにくいものがあるだろうな、と。

--ハイネを通じて作品のテーマとか世界観とかにつながっていく感じですね。

吉谷:本当にそうなんです。ハイネが見ているものは、国王と4人の王子にとっては、なかなか見てこれなかったものなんですね。彼が話すことは真実味のあることで、さらにおべんちゃらやお世辞では決してない、事実をきちんと伝えてそこにある問題に対してどう解決していくことが出来るかっていうことを考えさせる。実地訓練の賜物ですね。

--彼の言うところの“教育的指導”ですね。

吉谷:はい。文献だけの知識じゃない、体感、体験としての知識っていうのがありまして、そこは現実世界でもそうですが、そういう人の意見の方が深いものがあり、人を変えるほどの力がある。ハイネが、悲しいことも嬉しいことも知っているから「こういうことだよ」っていうのを伝えられる。ハイネがいることによって王室内だけじゃなく、もっと外の世界、大きい話、大きい教えに連なっていきます。そういうところがいい設定だな〜と思いますね。

--そこのあたりがお客様に観て欲しいところですね。

吉谷:植田君が演じるハイネが伝えるメッセージ、そこに響いてもらえたらと思います。

--そうですね。

吉谷:教師という設定の主人公が答えを言ってくれるんです。だからダイレクトに届く。そこが作品のメッセージ性であったりとか、あるいは何かしらのヒントであると。そこのところは観て欲しいところ、感じ取って欲しい部分ですね。

--最後に、締めのPR(笑)

吉谷:漫画とかアニメとはちょっと違ったタッチで「王室教師ハイネ」の魅力に迫る、迫ろうとしております。視覚的にも聴覚的にも楽しんで頂いて、本当に18世紀、19世紀のヨーロッパ王室に来たかのような、空気感をお楽しみ頂ければ!

吉谷光太郎

【公演データ】

タイトル:「王室教師ハイネ-THE MUSICAL-」

公演日程:<東京>2017年9月7日(木)~10日(日) 全8公演
<大阪>2017年9月16日(土)~18日(月・祝) 全5公演
劇場:  <東京>Zepp ブルーシアター六本木 <大阪>森ノ宮ピロティホール

<千秋楽ライブビューイング決定!>

日時:2017年9月18日(月・祝) 17:00~上映予定
会場    :全国各地の映画館 ※一部を除く
チケット料金:3,800円(税込/全席指定)

原作:赤井ヒガサ(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)/王室教師ハイネ製作委員会
演出:吉谷光太郎(ミュージカル「ヘタリア」、ミュージカル「スタミュ」、舞台「男水!」等)
脚本:桜木さやか(ミュージカル「ハートの国のアリス」、歌劇「明治東京恋伽」等)
出演:植田圭輔(ハイネ役)、安里勇哉(カイ役)、安達勇人(ブルーノ役)、廣瀬大介(レオンハルト役)、蒼井翔太(リヒト役)/君沢ユウキ(ローゼンベルク役)、姜暢雄(ヴィクトール役)ほか

制作プロダクション:ポリゴンマジック
主催:ミュージカル「王室教師ハイネ」製作委員会
公式HP: http://www.musical-heine.com/
公式Twitter: @heine_musical

©赤井ヒガサ/SQUARE ENIX・王室教師ハイネ製作委員会
©ミュージカル「王室教師ハイネ」製作委員会

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2.5news(編集部)

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