【インタビュー】「王室教師ハイネ-THE MUSICAL-」演出・吉谷光太郎さん

「王室教師ハイネ」とミュージカルは絶対に合うと思ったんです、それも歌劇形式。ミュージカルではありますが、どちらかと言うとオペラを意識しています」

--そして舞台版はストレートプレイではなく、ミュージカル形式にした理由をお聞かせください。

吉谷:どんなアニメ、マンガ……原作モノにも共通しているんですけど、アニメのタッチを意識しながら、いかに舞台としての優位性を保っていくか、みたいなところが私の“勝負”だと思っています。

--小説等の文字情報と違ってアニメは絵があってしかも動きますし、声もあり、音楽もあり……でも舞台は舞台で成立させなければならない、でもある程度はアニメとシンクロさせなければならない……。

吉谷:はい。「王室教師ハイネ」の雰囲気、漫画原作、もちろん踏襲しているんですけど、舞台上でいかに壮大に王宮の感じを出そうかと思ったら、何万フローリン(劇中の通貨単位)かかるんだろうなって(笑)。なのでミュージカル形式にして音楽の力を借りて、空気感みたいなのを作りたかったんですね。もうひとつは、あとから気づいたんですが、原作の赤井先生がミュージカルの「エリザベート」がお好きだと公式キャラクターブックで拝見して。

--ウィーンミュージカルの「エリザベート」ですね。

吉谷:もうこれは“ミュージカルにしなきゃいけなくないですか?”って(笑)。でも「王室教師ハイネ」とミュージカルは絶対に合うとは思ったんです、それも歌劇形式。ミュージカルではありますが、どちらかと言うとオペラ的を意識しています。歌、王室に流れる曲、曲にのせていろんな情報や状況、また心情を吐露していく、みたいなところを楽しく作りたい、かつ作品の世界観を広げていけたらなっていう狙いです。

--「エリザベート」もロイヤルな話ですよね。

吉谷:僕も「エリザベート」が好きで、それを知った時に「あ、よかった」って(笑)。ミュージカルにしやすい題材としにくい題材ってあると思うんです。しやすい題材っていうのが一番、大きいですね。それで、なおかつ歌える人達が揃っているので!歌ってもらわないともったいないし、何より楽しい。

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2.5news(編集部)

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