誰もが知っている物語「ピーターパン」、このミュージカル版、初演は1954年、それから今日まで演出等を変えながら上演され続けている不朽の名作だ。日本では1981年に初上演、ピーターパン役は榊原郁恵であった。それから毎年夏に上演、世紀を超えて、海を超えて絶え間なく上演され続けている作品なのである。
ただ、これだけ長く上演されれば演出も衣裳も変わる。とりわけテクニカルな面では舞台技術は格段に進歩した。それはどんな作品においてもそうだが、そこが演劇、舞台の面白さでもある。
ブロードウェイ初演時からフライングが取り入れられたが、きっと当時としては画期的な演出であったことであろう。この公演は主演者の体力的な問題もあって19週で終わったそうであるが、1975年でリバイバル上演、こちらはロングランを果たした。それから6年後に日本に上陸したのである。