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【レポート】手塚治虫 生誕90周年記念 Amazing Performance W3

表現方法が多彩、音楽、照明、映像、パフォーマーの動き、パペット、映し出されるシルエット、表現はひとつのものに固執せず、考えられる限り、あらゆる表現を試みているが、「これはこう表現すべき」ではなく「ここはこういう表現をしても面白いよね」といった柔軟かつ楽しく自由な発想に基づいているので、サプライズな表現もあって目が離せない。W3のうさぎ、カモ、馬、パペットだったり映像(アニメ)だったりと飽きさせない。パフォーマーたちはいくつもの役をこなすが瞬時にして切り替える、その変わり身の早さと鮮やかさは、第一線で活躍しているメンバーならではの凄さだ。時々出てくるマジックも驚きで、ユーモアとシニカルさを交えながら舞台は進行する。W3達が追われるシーンも“マンパワー”だったりアニメ映像だったり、多様な表現だ。このベレー帽をかぶった男=マンガ家であるが、彼が描いている原稿と舞台上で行われている“活劇”がシンクロしているように感じる。ちなみにこの男の名前は星真一、原作ではW3と行動を共にする少年の名前、しかし、舞台上の星真一の風貌は原作者にソックリだ。ここはウイットが効いているポイントだろう。ノンバーバルパフォーマンスなので基本的に台詞はほぼなく、時折名前を呼ぶ程度だ。そして漫画家の部屋は様々な場所に変化するが、それを表すために映像を使ったり、あるいはそこにあったテーブルを何かに見立てたり、である。そこが、一種の“入れ子状態”、解釈は様々だが、漫画家が描いている原稿から飛び出した、という風にも受け取れる。時折、昭和なTVが出てくるが、これも効果的だ。

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2.5news(編集部)

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