【レポート】劇団番町ボーイズ☆第7回本公演「マネキンライフ」

人形振りでマネキンっぽさを表現、夜のマネキンたちのパーティシーンは賑やかで、ソング&ダンス、観てると「もしかしたら実は……いやいや、ないない(笑)」と思ってしまう。日中のマネキンの表現、微動だに動かない……でも時折、人間の目を盗んで動くところは単純に笑えるし、ズラのマネキンは、もちろん生首状態で七三分けにしたマネキン・七さんの昭和なギャグに客席は大笑い。マネキンにも“人事異動”があるようで、あるマネキンはスポーツ売り場で爽やかな笑顔を振りまくも、売り場は閑散としており、誰も振り向かないと語るマネキン。昨今のデパートはなかなか苦しいのをさりげなく表現しているところだ。また販売員たちも苦労が絶えない。接客は常に笑顔、立ちっぱなし、埃を払う等、仕事が多く、新人の森山は慣れない上に巻田に何気にいびられる。どんな職場にも見られる光景だ。マネキンたちもなかなか個性的で美しいものが好きとか、本を読むのが好きとか、かなり人間臭く、親しみも感じる。そんなマネキンたちを俳優陣が熱演!文字通り、歌にダンスに芝居に大張り切り、好感が持てる。ストーリー展開もちょっとハラハラなシーンもあって、客席は笑ったり、ドキドキしたり、ちょっと胸キュンとしたり、涙したり、とかなりなもりだくさんな1幕もの。後半の意外な展開とハートウォーミングなラスト、ちょっとしたところ、例えば雨が降り出した時の店内音楽等「あるある」ネタも盛り込まれていて「うんうん」と頷けるところもある。人間側もマネキン側も皆、共感出来るキャラクター。物語は全て紳士服売り場で起こる、いわゆるシュチュエーションコメディ、公演期間が短く、再演して欲しい作品である。

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2.5news(編集部)

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