『魔女の宅急便』、1989年に宮崎駿監督によってアニメ映画化されたが、これが大ヒットしたのは周知の通り。原作は角野栄子による児童書、シリーズ1作目『魔女の宅急便』は主人公のキキが両親の元を離れて知らない街で魔女として一人立ちをする姿を描いている。この作品はシリーズ化され、2009年に最終巻『魔女の宅急便その6それぞれの旅立ち』が刊行され、シリーズは完結、また2014年清水崇監督により実写化もされている。なお、ナレーションは原作者の角野栄子。
ミュージカル化は1993年、演出に蜷川幸雄を迎えての上演、その後、何度か上演を果たしたが、今回の上演は久しぶり、しかも脚本・演出が新しくなる。今回、原作者より“お墨付き”を頂いた演出の岸本功喜さんより特別コメントが到着!
岸本:アニメーションで作品を知って、本屋さんで原作本を見つけて夢中になって読みました。この素敵な世界観に引き込まれ、当時から勝手に妄想を膨らませて楽しんでいました。
岸本:これは原作の角野先生の真骨頂だと思いますが、とにかく作品を押し付けない。読者それぞれの解釈と想像で楽しめる余白と綺麗な言葉と繊細なキキの心情の描写が絶妙なんです。読み手によって全く印象が変わる作品であり、読む時期によっても全然違うインスピレーションを与えてくれる不思議な作品です。そして全6巻の壮大なキキの人生、キキの成長をご自身の感性で楽しんでいただけると思います。
岸本:まず、今回舞台化するにあたって僕のイメージしていた以上の魅力的なキャスティングが出来たと思います。
そして主演の二人がとにかくフレッシュ!!
あとキャストの皆さんみんな歌が上手で、
演出家としてどうかと思いますが、稽古でもつい聴き入ってしまいます。
本やアニメや実写映画と違って、お客さんの目の前に立って同じ空間で生身の人間が演じるわけですから、そのキャストさんの存在自体に説得力がないといけません。しかしお会いした瞬間からそれぞれのキャラクターの雰囲気がビシビシ伝わってきて、純粋にお稽古が楽しみすぎてワクワクしてしまいました。
岸本:やはり『魔女の宅急便』といえばキキの成長の物語ですが、今回はトンボとの恋にもかなりフォーカスしています。舞台でフレッシュな二人が作り出す、甘酸っぱい初々しい空気感を是非味わっていただきたいです。そしてもちろん二人には舞台オリジナルの試練も用意してありますので楽しみにしていてください。
他にも魅力的なキャラクターがたくさん出てきますので、是非劇場でお気に入りのキャラを見つけてくださいね。
普段ミュージカルをあまり見ない方にも楽しんでいただけるように、そして舞台でも長く愛される作品になるようにキャストスタッフ心を込めてお稽古しています!
個性豊かなキャストで新しく生まれ変わったミュージカル「魔女の宅急便」是非観に来てください。劇場でお待ちしてます!
ミュージカル『魔女の宅急便』
原作・監修:角野栄子(「魔女の宅急便」福音館書店刊)
脚本・演出・振付:岸本功喜
作曲:小島良太
【出演】
キキ:上白石萌歌、トンボ:阿部顕嵐(ジャニーズJr.)、おソノ:白羽ゆり、コキリ:岩崎ひろみ、オキノ:横山だいすけ/中井智彦(Wキャスト)、フクオ:藤原一裕、なだぎ武(Wキャスト)他
<東京公演>
2017年6月1日(木)〜4日(日)
新国立劇場・中劇場
企画製作: アークスインターナショナル/フジテレビジョン
主 催: フジテレビジョン/アークスインターナショナル
<大阪公演>
2017年8月31日(木)〜9月3日(日)
梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
企画製作: アークスインターナショナル/フジテレビジョン
主 催: 朝日放送/アークスインターナショナル