【オフィシャルレポート】トニー賞コンサート in TOKYO「東京でブロードウェイの風が吹いた」

■ミュージカルの魅力が咲き乱れる!~4人の演じる力を味わう後半

ミュージカルの素晴らしさを存分に堪能した前半。さらに後半は、名作ミュージカルの歌に加え、出演者たちが最近、出演したミュージカルからのナンバーを披露してくれる。前半で感じたミュージカルへの愛を深めるかのように、よりそれぞれの演技が楽しめる流れになっている。
まず、「王様と私」よりケリーが2曲。ケリーは、この作品でトニー賞6回目のノミネートにして、念願の受賞を果たした。渡辺謙との共演が賞賛され、授賞式のスピーチでは、彼に「唯一無二の王様。あなたは私の王様よ」と感動的な言葉を送っている。そんな2人の絆を感じる心温まる一幕もあった。渡辺謙からビデオ・メッセージが届いたのだ。「王様と私」の初日のエピソードなど、2人がお互いをとてもリスペクトし合っていることが伝わってきて、続いて歌った“Shall We Dance?”と“Getting to Know You”が、さらに胸にじんわり響く。初めて日本で歌うケリーは、どんな感じのステージになるのか想像もできなかったと告白。彼女は、そんな自分を日本の観客が温かく迎えてくれたと、感謝の言葉を送ってくれた。その気持ちを“Getting to Know You”の歌詞を一部日本語にして伝えてくれる。この曲は、異なる文化の子供たちに「あなたたちを知れば知るほど好きになる」と歌う曲。日本の観客にこの歌を、心を込めて歌ってくれたケリー。本当にブロードウェイのトップスターはイキなことをしてくれる!

さらに後半では、マシューと井上のデュエットによる熱い演技対決や「オペラ座の怪人」より井上とケリーがデュエットなど、次々と名シーンが展開。特にマシューがブロードウェイで一躍注目された「ヘアスプレー」は、なんと彼が一人芝居!メドレーでミュージカルの内容を紹介してくれる。この圧巻のメドレーは、特別なコンサートならではの最高のご褒美だ。
トニー賞に輝く名作ミュージカルから全30曲を演じ切ってくれた4人。その歌の演技から伝わるのは、ミュージカルは言語を超えるということ。だからこそ、ブロードウェイには世界中から人々が感動を求めて足を運ぶのだと改めて教えてくれる。
悲しみや喜び、幸せや人生の大切なことを歌にのせ、1曲ワンシーンを演じ、世界を作り出してくれる4人のスターたち。それは童話集のように大切な寓話が詰まったようなひと時であり、彼らが語り部となってミュージカルの魅力を全身全霊で伝えてくれる夢の舞台だ。もっとミュージカルの魅力を知ってほしい、そんな熱い思いがこもった春の夜の夢。ミュージカル・ファンはもちろん、今までミュージカルにあまり馴染みがなかった人にもぜひ、観てほしい。「この歌、ミュージカルの歌だったんだ!」という発見があるはず!

トニー賞コンサート in TOKYO
4月27日(木)夜8:00 WOWOWライブ
出演:ケリー・オハラ、マシュー・モリソン、井上芳雄、濱田めぐみ
http://www.wowow.co.jp/stage/tonyconcert/

 

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2.5news(編集部)

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