見どころは何と言ってもアクション、戦いのシーン。出演者全員が高いスキルを持っており、剣を自由自在に操り、ここは迫力満点!特に2幕は映像や効果音を駆使して、キャラクターが、技が、もう眼前に!舞台いっぱいに映像が映し出され、ゲームファンならテンションがアップするところ。ゲーム特有のエフェクトもしっかり!この音と映像と動きのコンビネーション、シンクロの仕方が完璧で、ゲームが3次元、いや3次元を超えて異次元の域にいく勢いで、もう瞬きできないくらいのシーンとなっていた。
また、ところどころに“お笑いシーン”が挿入されるが、軽やかな会話、動き、こういったところは大いに笑いたいところ。特にゆきだるまの活躍は見逃せない!あの身体でめっぽう強い!全体のアクセントになっていて文句なく楽しい。
ハリード役の清水の、長身故に振り下ろす刀はダイナミック、元宝塚スターの緒月遠麻の美しい殺陣、中村誠治郎、佐藤アツヒロらのこなれたアクション、またアンサンブル陣のアクロバティックな動きも要注目!エンディングは、まだまだ冒険が続いていくような印象、キャスト・スタッフの熱い情熱を感じる出来映えであった。また2幕で歌が2曲入るが、劇団四季出身の笠松はるの美しいソプラノは、もう惚れ惚れするくらいの歌唱で、聞きどころ。また新垣里沙の歌もじっくりと聴かせてくれるので、いい場面に仕上がっている。
ゲームから飛び出したようなリアルさと演劇らしい表現、まだまだ伸びしろを感じさせる作品、壮大な世界観、登場キャラクターはいずれも個性的で魅力的、シリーズが続いて欲しいものである。