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【レポート】「ダイヤのA」The LIVE IV

 いよいよ試合開始、初演と同じ、舞台の上下で野球の試合を見せていくが、構成と見せ方に“変化球”が見られた。基本的に原作に沿っているが、舞台版らしいところ、小湊兄弟の過去が挿入される。バッターボックスに立つ小湊春市、背番号は19、ここぞという場面だ。幼い頃の小湊兄弟、弟の春市は兄である亮介を慕っており、野球では常に兄の背中を追ってきた。彼にとって兄は憧れであり、乗り越えたい壁でもある。そんな子供時代の2人を子役が演じる。そして再び試合のシーンに戻る。ここは演劇的な見せ方で兄弟のエピソードをクローズアップする。たった一瞬のための長い道のり、その一瞬に賭ける春市、監督が言う「来た球を素直に打ち返す」、熱い思いと鍛錬の先にあるのは無我の境地だ。そして2幕の後半で語られる倉持の過去、中学生の頃は頭を金髪にしてよく喧嘩をしていたので、進学するはずだった高校の推薦も取り消されてしまった。しかし、青道の高島に野球のセンスを認められてスカウトされる。そんな折、仲間からの信頼も得られていなかったことをひょんなことで立ち聞きしてしまう。ヤンキーな風貌の倉持、彼が何気に言う台詞には彼の繊細さや優しさ、野球へのリスペクトが感じられてここはちょっと泣ける。

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2.5news(編集部)

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