トップバッターは江口菜子の落語、「寿限無」。始める前にちょっと“雑談”風なお話から入る。「寿限無」は早口言葉や言葉遊びとして知られる古典的な噺で上方落語では別名「長名」という。生まれた子供が元気で長生きするように縁起のいい言葉を教えてもらい、迷った末に全部つけてしまった、という筋。その次は岡野友佑の「代書屋」、これは昭和10年代、副業として一般代書人(今日の行政書士のルーツ)事務所を営んでいた4代目桂米團治が、その経験から創作した新作落語。
どちらも時代に合わせて多少の改作がなされているが、今回は言葉遣いも今の時代にフィットする感じ、またところどころにちょっとした「この人なら」といったアレンジ、例えば江口菜子は「81プロデュースのHPを見ればありがたい名前がズラーッと!」等といった途端に客席から笑いが起こった。また岡野友佑はとある場所を説明するのに「6階のビルの1階」と言ったが、どう考えても現代の設定としか思えない。さらに岡野は以前塾の講師をしていたという前職の話を最初にもってきて、試験ネタとして「キットカットは“きっと勝つ”、カールは“受カール”」と誰もが知ってる“受験シーズンによく見るお菓子のキャッチコピー”で観客の興味を誘った。
二人とも着物着用で登場したが、身振り手振りは、落語っぽくなく、ちょっと楽しげな感じ。話し方もそれぞれのキャラクターを生かした話っぷり、落語がかなり身近に感じた。
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