この平凡で夫の言いなりにしてなっていたヒロインの気付き、そこから彼女のある意味“自分探しの旅”が始まる。日常に埋没し、家の中だけが彼女の“宇宙”であった。そこから彼女の意識が変わっていく。たくさんの子供を産み、てんてこ舞いをするが、それでも諦めないヒロインは遂に、その“扉”を渾身の力を込めて開ける。キジ鳩が大空を舞い、ヒロインもまた、さらなる大きな“宇宙”を見いだす。
ミュージカル仕立てにし、時折、ユーモアたっぷりの楽曲が散りばめられる。夫は妻がどこかに行って誰かに会っているのを知って嫉妬、あるいは他のねずみ達の歌(チーズの歌等)も楽しく、ここは見どころ。長年ミュージカルを上演してきた音楽座らしい、スピーディーかつ流れるような展開でテンポよく観やすい。ダンススキルも高く、劇場が濃密な空間なので群舞は迫力満点。
2025年2月をもって、建て替…