途中で観客は役割を予想し、解答用紙を席を回ってくるキャストに渡す。もちろん、人狼当ても楽しいが、隊士たちの会話を楽しむのもまた一興だ。
人狼は3名、しかし、人狼に味方する人間(狂陣)が1名いるので、これが曲者。人間は普通の人が6名、それ以外に予言者、霊媒師、狩人がいる。皆、言葉を尽くし、ボディランゲージを尽くして、物語を進行させなければならない。新撰組という結束の固い組織なのに、そこに人狼がいる、という衝撃の設定、ゲネプロでは人狼の勝利であった(しかも、まさかのキャラが人狼だった)。
2つの結末しかない、しかし、そこにたどり着くまでの道のりは公演の数だけある。ひとつも同じ舞台はない、ここに魅力がある。演出は自らも山南敬介として出演している松崎史也。