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【レポート】ミュージカル 『刀剣乱舞』〜三百年の子守唄〜

いままでのシリーズの物語とはちょっと趣きを異にする。もちろん、刀剣男士の使命である時間遡行軍の悪行を阻止することは変わらない。しかし、松平宏忠始め、皆、散ってしまった後なだけにどうするのかが注目ポイント。残されたのは赤子だが、これが誰なのかは、だいたい察しはつくであろう。彼ら、刀剣男士たち、石切丸は服部半蔵、にっかり青江は酒井忠次、千子村正は井伊直政、蜻蛉切は本多忠勝、物吉貞宗は鳥居元忠、大倶利伽羅は榊原康政、といった歴史上の人物を担うことになり、任務を果たそうとする。
歌、殺陣、見どころは多く、やはり、テーマ曲が流れるとテンションは上がり、“いよいよ始まる”という空気になる。キャラクター全てに見せ場があり、また、それぞれの特長もよく出ていて、文句なく楽しい。外の世界にちょっと疎い石切丸、ミステリアスで何かにつけて脱ぎたがる千子村正は「脱ぎまショウか?」を連発、物吉貞宗の幸運ぶり、素直で律儀な蜻蛉切、そしてちょっと妖しいにっかり青江に弧高の存在の大倶利伽羅、よくよく考えると皆、相当に個性的だ。そんな個性あふれる面々がひとつの目標に向けて一致団結する。
サブタイトルにある“三百年の子守唄”、子守唄のメロディがライトモチーフになっていて効果的。ラストはちょっとサプライズ、石切丸は苦悩する、最後まで目が離せない展開だ。

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2.5news(編集部)

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