江戸川乱歩没後60周年記念作品『RAMPO WORLD』と題して乱歩の作品を原案に設定を現代に変え、オリジナル解釈を加えた「3つのグノシエンヌ」(10月3日(金)公開)、「蟲」(10月17日(金)公開)、「白昼夢」(10月31日(金)公開)がシネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか順次公開。
この度、「白昼夢」の本予告、ポスタービジュアル、場面カットが公開されました。
10月31日(金)より公開される「白昼夢」の原案となったのは、主人公の男が妻を殺し、その遺体を蝋人形として飾ったと告白する、夢と現実の境界が揺らぐ物語『白昼夢』(1925年「新青年」掲載)、そして湖畔の旅館の大浴場に“のぞき装置”を仕掛けた主人公が、そこで起きた殺人事件の一部始終を目撃するも、死体が忽然と姿を消すという謎を描いた『湖畔亭事件』(1926年「サンデー毎日」連載)。この二作に脚色を加え、一つの作品として現代に新たに蘇らせました。
ポスタービジュアルは、主人公の渡会(見津賢)が何かを覗いている姿が印象的。穴をモチーフにした丸い部分の中には、渡会の階下に住んでいる真柄夫妻が抱き合う姿が映り、妻の華恵(上脇結友)は何かを訴えるかのような表情を浮かべています。そして、夢と現実の境界を惑わすような、妖艶な空気がビジュアル全体に漂っています。
本予告は、カチカチとピントを合わせるような機械音が響く中、ある病癖を持つ渡会が階下の真柄夫妻の日常を覗き見するシーンから始まります。華恵と太郎(宮田佳典)の穏やかな日常が続くかと思いきや、渡会は太郎のある秘密を知ってしまう…そして、渡会と華恵の関係が静かに動き出す…。これは、白昼の悪夢か。それとも、現実か――。見たことのないような、夢と現実が交錯する甘美な世界観が誕生しました。
2025年10月31日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ他ロードショー
監督:山城達郎 脚本:川﨑龍太
出演:見津賢 上脇結友 宮田佳典 / ほたる 川瀬陽太
佐々江天真 月石しのぶ 前田龍平 田川恵美子 小川沙羅 小野寛幸 大迫一平
原案:「白昼夢」「湖畔亭事件」江戸川乱歩
製作:BBB/ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム
2025年/日本映画/日本語/75分/ビスタ/R15+
<STORY>
塾講師の渡会には、誰にも言えないある病癖があった。それは、人前で決して見せることのない顔を覗き見た時、この上ない快感を得るというものだった。そんな渡会が済むマンションの階下に、真柄夫妻が越して来たのは今年の春のことだった。
渡会は、夫妻が済む部屋に覗き穴を作り、その生活を覗き見るのが日課となっていた。妻の華恵は大学の准教授となり出世する一方で、夫の太郎は非常勤講師として働いているようだが、夫婦仲は悪くないようだった。しかしある日、渡会がいつものように階下の様子を覗き見る中で、華恵の知らなかった太郎の秘密が明らかになる―。
©2025「白昼夢」パートナーズ
公式X:@RAMPOWORLD https://x.com/RAMPOWORLD
公式Instagram:@rampoworld https://www.instagram.com/rampoworld/
<STORY>
小劇場の売れない役者・哲郎と、教師として働く妻・晴との仲は冷え切っていた。愛人の茉莉との逢瀬も、哲郎の欲望を満たすことは無かった。刺激に飢えた哲郎は、新たな舞台の脚本を進める中で、後輩役者の悠介にある話を持ち掛ける。それは、舞台の主役に抜擢することと引き換えに、悠介が架空の人物に成りすまし、晴を口説き落とすというものだった。哲郎はその様子を脚本のネタにしようとしていた。最初は気が進まなかった悠介だったが、晴と触れ合うにつれて芝居と現実の狭間で心が揺れ動いていく。一方で哲郎は、自分には見せない晴の素顔を見て激しく動揺するが―。
©2025「3つのグノシエンヌ」パートナーズ
<STORY>
映画監督の柾木は、親の遺産を食い潰しながら引きこもり続けて 10 年になる。極端に人との接触を嫌う柾木を気に掛ける大学時代からの友人・池内は、刺激を与えようと小劇場の舞台へと連れ出すが、柾木は居酒屋で酒をあおりながら厳しい論評を繰り返すばかりだった。しかし、そこに出演女優の芙蓉が現れると、その反応が一変する。柾木の演技論を熱心に聞く芙蓉に心を動かされ、創作意欲が湧き出してきた柾木は、彼女を主役にした脚本を書き始める。その想いの空回りが、次第に狂気を孕んで、誰も想像だにしない歪んだ愛の物語を奏ではじめる―。
©2025「蟲」パートナーズ