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【レポート】主演・京本大我 ミュージカル『Once』本日開幕!取材会コメント&ゲネプロの様子をお届け!

2025年9月9日(火)東京・日生劇場にて、ミュージカル『Once』が開幕。

原作は、2007年に公開され、世界中で大ヒットを記録したアイルランド映画。2011年12月にミュージカル版がニューヨーク・シアターワークショップで開幕。翌年2012年2月にはブロードウェイへ進出し、2013年には物語の舞台となったダブリンでも映画およびミュージカル版を上演、その後ロンドン・ウエストエンドにて2015年まで上演されました。
日本でも、EXシアター六本木(2014年)での来日公演、東急シアターオーブ(2023年)にて海外プロダクションによるコンサート版上演もされ、長年注目を集め続けている本作が、初めて日本カンパニーにより日生劇場で上演。

物語の舞台は、アイルランドの首都・ダブリン。失恋を機にミュージシャンの道をあきらめようとする“ガイ”と、音楽を通して出会ったチェコ移民の“ガール”、そしてダブリンで暮らす個性豊かな人々との心の交流を切なくも優しい眼差しで描きだした名作。

演出を務めるのは、稲葉賀恵(文学座)。本作にて東宝ミュージカル初演出。数々の翻訳劇で培った言葉の力を最大限に生かしながら、この名作ミュージカルを「めぐり逢い」の物語として新たに立ち上げます。

主人公のストリートミュージシャンである“ガイ”を務めるのは、京本大我。数々の大作に挑み続け着実に実力をつけている京本が、30歳を迎えて初舞台となる本作で、舞台では初のギター弾き語りにも挑戦。

チェコ移民の“ガール”をsara、“ガイ“の父親・ダ役を鶴見辰吾、“ガール”の母親・バルシュカ役を斉藤由貴が務めます。
さらに、声優・榎木淳弥がミュージカル初出演、近年個性派俳優としても数々の作品で活躍し、本作の原作映画を愛してやまないこがけん(※ケガの為休演、新井海斗が代役にて務めます)、歌・芝居で幅広い世代を魅了している佐藤貴史、確かな実力と存在感で映像・舞台問わず活躍を続ける小柳友をはじめ、ミュージカルには欠かせない存在の上口耕平、竪山隼太、土井ケイト、青山美郷、新井海人と、実力と唯一無二の個性を有したキャスト陣が集いました。

初日前会見には、京本大我、sara、鶴見辰吾、斉藤由貴、そして演出の稲葉賀恵が登壇。本作への意気込みを語りました。

左から:稲葉賀恵、斉藤由貴、京本大我、sara、鶴見辰吾

開幕を迎えるお気持ち

稲葉賀恵(演出):今回は日本版として、ミュージカル『Once』を新演出で0から皆さんと一緒に作り込んできました。ブロードウェイ版とは全く違うものではありますが、音楽という、多面的な素晴らしさを伝えるために2ヶ月間頑張ってきたので、ようやくお客様に観てもらえることがとても嬉しいです。

京本大我:ギター稽古もあったので、僕個人としてはこの作品には半年近く練習や稽古をやってきました。寝泊りはしていませんが、合宿していたくらいの濃密な時間で、あっという間にこの日を迎えてしまいました。あとはもう開き直って、ここまでやってきた自分と皆さんのことを信じ、そして稲葉さんが素敵な演出をしてくださっているので、この作品の持つメッセージをお届けしたいです。

sara:本当にあっという間にこの日が来ました。台本の言葉や起こっていることがすごく鮮やかで、いろんな人生が凝縮された作品なので、それを演じるということで稽古が始まってから無我夢中でひたすら走ってきた感覚があります。ここからお客様を迎えてどういう感覚になるのか未知数ですし、この作品がお客様と一緒にどういうふうになっていくのか楽しみです。

斉藤由貴:舞台稽古が始まってから約2ヶ月弱で、それだけ稽古に時間を掛けられるのは今の時代とても贅沢なことだなと。私自身はあまり出ていませんが、ものすごく素晴らしい作品だと断言できます。稲葉さんの演出、京本さんのギターと声、saraちゃんの声も素晴らしいですし、観終わったあとに言葉にならないような、何かに圧倒されるような作品だと感じています。

鶴見辰吾:いよいよ初日を迎えるということで、ものすごく楽しみにしています。この作品をご覧になる方は、おそらく味わったことのないような余韻を持ち帰ってくださると思いますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

一番大変だったこと

京本:やはりギターです。出演のお話を頂いたのは数年前で、その時はまだどんな作品なのか分からず「独学でやっていたレベルで良ければもちろん挑戦したいです」と気持ちを伝えさせていただきました。いざ話が進んでいったら、ギタリストの方やアーティストさんに頼むべきなんじゃないかというくらい、難易度の高い曲が多かったので、正直何度も心が折れかけた時がありました。音楽監督や今回演奏してくださる皆さんと、結構早い段階から練習する時間を作っていただいて、皆さんのおかげで今日までこれました。公演が始まりますが、ここまでやってきた自分の経験を糧に乗り越えていきたいです。

演出の稲葉から見た京本の姿

稲葉:お会いしてから2ヶ月しか経っていませんが、アーティストとしてかなり面白い人だと感じています。自分自身とずっと戦っている感じの方だと思います。世界に対してもちょっと挑発していて、もがいている人じゃないと、ものは作れないと思うんです。ものを作るうえで、かなり独特で刺激的な方だと感じたときに、そういう人がガイを演じるのはすごく適役だと最初に思いました。一緒にものを作る人間として本当にワクワクしましたし、この人だったらどこまでも飛んで行けるという信頼感がありました。

お客様へメッセージ

京本:僕にとって、30代に入ってから一発目のミュージカルになります。僕はあくまで作品の中心を担っているだけで、皆さんと一緒に作品を作り上げてきました。稲葉さんが演出をされて、本当に素敵なキャスト・スタッフの皆さんが集まって、最高のものをお届けできると思います。ぜひ、皆さん足を運んでいただいて、この作品の魅力にどっぷりはまっていただきたいです。

ストーリー

物語はアイルランドの首都ダブリン。“ガイ”(京本大我)は、自作の歌を路上で弾き語りしている貧しいストリートミュージシャン。父親の店で掃除機修理をして働いている。情熱を注いできた音楽も評価されず、失恋を機に音楽をやめることを考え、最後の路上ライブをしていた時、彼の音楽に心惹かれたチェコ移民の“ガール”(sara)と出会う。“ガール”は、“ガイ”に掃除機修理を依頼し、代金としてピアノの演奏を提案する。渋々“ガール”に連れられ訪ねた楽器店で、“ガイ”はギター、“ガール”がピアノを奏で、“ガイ”が前の恋人に向けて作った曲「Falling Slowly」を一緒に歌う。出会ったばかりの2人は音楽によって互いに心を通わせていくのだった―

公演概要

ミュージカル『Once』

2025年
9月9日(火)~9月28日(日) 東京 日生劇場
10月4日(土)~10月5日(日) 愛知 御園座
10月11日(土)~10月14日(火) 大阪 梅田芸術劇場メインホール
10月20日(月)~10月26日(日) 福岡 博多座

<キャスト>
ガイ 京本大我

ガール sara
ビリー 小柳 友
エイモン 上口耕平
シュヴェッツ こがけん (※ケガの為休演、新井海斗が代役にて務めます)
アンドレ 竪山隼太/榎木淳弥 (Wキャスト)
バンク・マネージャー 佐藤貴史
レザ 土井ケイト
元カノ 青山美郷
MC 新井海人

ダ 鶴見辰吾

バルシュカ 斉藤由貴

<スタッフ>
脚本:エンダ・ウォルシュ
音楽・歌詞:グレン・ハンサード/ マルケタ・イルグロヴァ
原作:ジョン・カーニー (映画「ONCE ダブリンの街角で」脚本・監督)
翻訳・訳詞:一川 華
演出:稲葉賀恵

音楽監督:古川 麦
振付:小野寺修二
美術:乘峯雅寛
照明:松本大介
音響:けんのき敦
衣裳:中原幸子
ヘアメイク:谷口ユリエ
歌唱指導:長谷川 開
音楽監督補:中村大史
稽古ピアノ: 杉田未央/西 寿菜
演出助手:田丸一宏
舞台監督:和田健汰

公式ホームページ:https://www.tohostage.com/once/

Rie Koike