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【レポート】ミュージカル『レ・ミゼラブル』帝劇クロージング公演の本初日が開幕!

原作は、フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーが自身の体験を基に、19世紀初頭のフランスの動乱期を舞台に当時の社会情勢や民衆の生活を克明に描いた大河小説。
原作の持つ、「無知と貧困」「愛と信念」「革命と正義」「誇りと尊厳」といったエッセンスを余すことなく注ぎ込んだ、ミュージカル『レ・ミゼラブル』は、1985年のロンドン初演を皮切りに、日本では1987年に帝国劇場で初演を迎え、30有余年(通算上演回数3,459回)上演されてきたミュージカル界の金字塔。
日本人キャストによるミュージカル『レ・ミゼラブル』は、2024年12月からの帝劇クロージング公演を含む日本全国6大都市ツアー公演が2025年6月まで上演されます。
帝劇クロージング公演が2024年12月20日(金)に本初日を迎え、同日に本初日開幕記念会見が実施されました。

会見にはジャン・バルジャン役の吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔、ジャベール役の伊礼彼方、小野田龍之介、石井一彰、ファンテーヌ役の昆 夏美、生田絵梨花、木下晴香ら、メインキャスト9名が登壇し、本作への意気込みが語られました。

プレビュー公演を終え、いよいよ本初日を迎えます。そのお気持ちを漢字一文字で表すなら?

吉原光夫:【真】です。今回で14年目、7回目のジャン・バルジャンとなり、これまでいろんな状態の自分と出会いながら、紆余曲折しながらやってきました。ジャン・バルジャンが持っている、光と影に引っ張られながらも、なんとか真ん中にいて正しくあろうというところを掴めるんじゃないかなと思っています。

佐藤隆紀:【熱】を思い浮かべます。この作品は、お客様、そして僕たち役者も含め、本当に熱い想いでこの公演を待っています。僕は3回目の出演になるのですが、支えてくださるスタッフの皆様も、本当にこの公演を成功させるために熱い想いを持って作品に携わっている姿を見てきました。その熱い想いに自分も応えられるように、そしてお客様に熱い舞台をお届けできるように、千穐楽まで頑張っていきたいです。

飯田洋輔:【響】です。全編音楽で綴られるミュージカルストーリーということで、全国をまわって行きますが、各ホールの響きと調和しながらやっていきたいと思います。今回初めて参加したこのカンパニーで、本当に素敵な仲間や先輩方に囲まれて良い時間を過ごせたので、いつまでも響き合える仲間たちと最後までこの作品をお届けしたいです。

伊礼彼方:【繋】です。今回は3回目となりますが、1~2回目と、一生懸命ジャベールを自ら追い求めて役作りをしてきました。稽古場で身体が硬直するくらい結構緊張していたのですが、3回目となる今回はその緊張からちょっと解放されて、自然に稽古場や舞台に立てる自分を発見できました。特に『スターズ』を歌っている時や、バルジャンと会話をする際に意識せず彼を見れたりした時に、星と繋がっている自分を発見できたので、「繋」にしました。

小野田龍之介:心を揺さぶられる、【揺】です。僕は今回からジャベールをやらせていただいて、前回の公演まではアンジョルラスを演じながら他の役も演じていました。初めてひとつの人物の魂でこの3時間生きることができて、ひとつの役だけでの視点でこの作品を観た時に、ジャベールも含め、改めてこの作品に登場する一人一人の人物が、希望や愛などいろんなものに心を揺さぶられながら生きているんだという感動を僕自身も味わえました。心揺さぶられる感動が客席に伝わった時、劇場全体が特別な空間になるというのをプレビュー期間で感じ、改めて『レ・ミゼラブル』の力強さを体感ました。

石井一彰:【謝】です。16年ぶりにこの作品に関わることになり、「おかえり」と温かく迎えていただきました。とても感動しましたし、その気持ちをお返しできたらなと思っています。

昆 夏美:私は【幸】です。2013~2019年まではエポニーヌ役として出演させていただいており、エポニーヌから見る『レ・ミゼラブル』をとても愛していました。今回からファンテーヌということで、また違う視点から物語を見れることが、稽古の時から本当に楽しくて、幸せだなとずっと思っていました。そしてプレビュー公演でお客様から温かい拍手をいただけたこと、来年の6月までお届けできることも幸せなことですし、みんなでこの作品をお届けできることも幸せに感じたので【幸】にしました。

生田絵梨花:【巡】です。コゼット、エポニーヌに続いて、今回ファンテーヌ役で新しい挑戦をさせていただきます。同じ作品にファンテーヌ役として、巡り巡ってまた携われることを本当に幸せに思っています。それは稽古の時にも感じていましたし、幕が開いてからもすごく感じています。この幸せを噛み締めながら、ステージに立ちたいです。

木下晴香:【闘】です。私は初めてこの作品に携わらせていただき、改めてそれぞれのキャラクターが様々なものと闘い続けていて、その命がすごく眩しい作品だなと感じました。ファンテーヌを演じる身としても、コゼットのために命ある限り闘い続ける姿をしっかり見ていただけるように頑張りたいです。

帝劇クロージング公演への想い

吉原:あっという間でした。素晴らしい方々の中に、叱咤激励を受けながらひよっことしてジャン・バルジャンで立たせていただいていたのに、最近は大御所扱いされていてあっという間だなと。すごく不思議な気持ちになりますし、それと共に歩んできた帝国劇場は僕にとっては怖い劇場ですが、クロージング公演という節目に舞台に立てるのは温かい気持ちになるので、しっかり噛み締めながら毎公演劇場と手を繋いでやっていきたいと思います。

佐藤:学生の頃、いつかこの舞台に立ちたいとすごく熱い想いを持った劇場です。100年以上の歴史を持つこの帝国劇場は、たくさんの感動や涙など、いろんな想いがたくさん詰め込まれた劇場。そこで最後の『レ・ミゼラブル』という公演を、皆さんの心が動く感動する舞台としてお届けできるように、最後まで頑張りたいです。

飯田:帝劇クロージング公演の『レ・ミゼラブル』に関わることができて、本当に嬉しく思います。歴史ある劇場で、このタイミングで関われるのは、なにかご縁があってのことだと思うので、作品に真摯に向き合って良い舞台を作っていきたいです。

伊礼:帝劇クロージング公演に出演させていただけて、千穐楽となる2月7日にも立たせていただけること、これは神様から頂いたギフトなのかなと。先程言った【繋】も含めて、導かれているような、とても喜びを感じております。

小野田:この帝国劇場がなくなるのは、すごく寂しいです。僕は15歳か16歳の頃に初めて帝劇に立たせていただいて以降、本当にたくさんの俳優やスタッフの方々に学ばさせていただきました。大好きな先輩方が演じてこられたこの役を新たに自分が演じながら別れていくのは寂しい気持ちもありますが、ここからまた始まりということで、舞台の神様から「頑張れよ」とお尻を叩かれているような気持ちでいます。

石井:俳優、スタッフ、お客様から愛された劇場のクロージング公演に出させていただけること、本当に光栄ですし、その喜びを噛み締めながら、誠実に舞台に立ちたいと思います。

昆:学生の頃からこの劇場に通い、『レ・ミゼラブル』も何度も観ていましたし、初めて自分が帝国劇場に立たせていただいたのもこの作品でした。そして、クロージング公演の作品も『レ・ミゼラブル』で、帝劇とレミゼという組み合わせは私の人生の中で特別なものです。覚悟を持って、お客様に1公演1公演をお届けしたいです。

生田:初めて帝国劇場に立たせていただいたのが『レ・ミゼラブル』でした。その時の囲み取材が私にとって大きな思い出で。当時ファンテーヌを演じていた知念里奈さんが、コゼット役だった私に「いつかファンテーヌを演じてほしい」という言葉をくださいました。いつか演じたいと思っていたので、今この瞬間にファンテーヌとして立てていること、すごく感慨深く思います。今回、クロージング公演という運命的なタイミングで立てていると感じているので、ファンテーヌとしてしっかり闘って生き抜きたいです。

木下:この劇場の最後の作品に携われること、本当に光栄に思います。自分の中で、初めて舞台に立つのが怖いと思った劇場でもありましたが、光夫さんも怖いと感じるとおっしゃっていたので、私だけじゃなかったんだなと。きっといろいろな経験をしながらの日々になると思いますが、今回も噛み締めながら、味わい尽くしながら過ごせたらと思います。

お客様へメッセージ

吉原:この作品は、苦しい立場や貧しい立場の人たちが、最後まで人と繋がろうとして、そしてこの時代に抵抗した物語です。このメッセージや作品の意図を理解し、行動に移すことが俳優としての務めだと僕は思っています。最後の『民衆の歌』は、ジャン・バルジャンとしてではなく、ジャベール、ファンテーヌではなく、俳優としてメッセージを届けて、お客さんがそれをどう咀嚼してどう生きるかという作品だと思っています。『レ・ミゼラブル』を観て終わるのではなく、お客さんがこの時代にどう響き渡らせていくかということが大事になってきますので、ぜひ劇場に来て体感して行動して頂けると、この作品がこれから先も続いていくものになると感じています。帝劇クロージング公演やツアー公演、そしてこの先の未来にある『レ・ミゼラブル』にもご期待下さい。

公演概要

ミュージカル『レ・ミゼラブル』

<キャスト>★初出演 ☆役替わり出演
ジャン・バルジャン:吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔★
ジャベール:伊礼彼方、小野田龍之介☆、石井一彰☆
ファンテーヌ:昆夏美☆、生田絵梨花☆、木下晴香★
エポニーヌ:屋比久知奈、清水美依紗★、ルミーナ★
マリウス:三浦宏規、山田健登★、中桐聖弥★
コゼット:加藤梨里香、敷村珠夕、水江萌々子★
テナルディエ:駒田一、斎藤司、六角精児、染谷洸太☆
マダム・テナルディエ:森公美子、樹里咲穂、谷口ゆうな
アンジョルラス:木内健人、小林唯★、岩橋大☆

アンサンブル
青山瑠里、新井海人、荒居清香、五十嵐志保美、石井麻土香、石津秀悟、石丸椎菜、伊藤広祥、岩橋 大、宇山玲加、大泰司桃子、大津裕哉、笠行眞綺、鎌田誠樹、菊地 創、北村沙羅、吉良茉由子、小林遼介、湖山夏帆、近藤真行、佐々木淳平、柴原直樹、島崎伸作、清水咲良、白鳥光夏、杉浦奎介、田川景一、丹宗立峰、土倉有貴、中村 翼、西村実莉、般若愛実、東 倫太朗、深堀景介、藤岡義樹、増原英也、増山航平、町田慎之介、町屋美咲、松村桜李、三浦優水香、三島早稀、宮島朋宏、ユーリック武蔵、横田剛基、横山友香、吉岡花絵、蘆川晶祥 (五十音順)

子役
アッカヤ陽仁、大園尭楽、中井理人
荒川寧音、井澤美遥、井手陽菜乃
内 夢華、鞆 琉那、平山ゆず希

<クリエイティヴ>
作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー 作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル

翻訳:酒井洋子 訳詞:岩谷時子
プロデューサー:坂本義和/村田晴子/佐々木将之
製作:東宝

<上演スケジュール>
帝劇公演:2024年12月20日(金)本初日〜2025年2月7日(金)千穐楽
プレビュー公演:2024年12月16日(月)〜12月19日(木)

●チケット料金(全席指定・消費税込)
【平日及びプレビュー公演】
S席:¥17,500 A席:¥11,000 B席¥6,000
1階補助席:¥12,000 2階補助席:¥6,000

【土日祝日/初日・年末年始※】
S席:¥18,500 A席:¥12,000- B席¥7,000
1階補助席:¥13,000 2階補助席:¥7,000
※対象公演回:12月20日(金)17:00開演の部、12月30日(月)13:00開演の部
1月2日(木)13:00開演の部及び18:00開演の部、1月3日(金)13:00開演の部

【2月公演◆】
S席:¥19,500 A席:¥13,000 B席¥8,000
1階補助席:¥14,000 2階補助席:¥8,000
◆2月公演【帝劇ファイナルウィーク】は全席<帝国劇場オリジナル特典付>となります。

<2025年 全国ツアー公演>
大阪公演:3月2日(日)~3月28日(金) 梅田芸術劇場 メインホール
福岡公演:4月6日(日)~4月30日(水) 博多座
長野公演:5月9日(金)~5月15日(木) まつもと市民芸術館
北海道公演:5月25日(日)~6月2日(月) 札幌文化芸術劇場 hitaru
群馬公演:6月12日(木)~6月16日(月) 高崎芸術劇場

公式HP:https://www.tohostage.com/lesmiserables/

Rie Koike