ノートルダムの鐘

【レポート】「ノートルダムの鐘」普遍的なテーマ性、後世に残るミュージカル

ノートルダムの鐘

演出面では終始、【マンパワー】、特に2幕のスペクタクルシーンは瞬きするのがもったいないくらい、プロジェクション・マッピング等使わなくても十分過ぎる程にパワフルだ。またアニメで登場した明るい3人(?)の石像は出てこない。ある意味、徹底的に原作のテイストを重視した、とも言えよう。
演劇は観客の想像力に委ねる部分が多いものだが、この作品はとりわけ観客に多くのことを投げかけている。カジモド、エスメラルダ、フロロー、フィーバス、人間的な弱さも強さも合わせ持つ、ある意味、“等身大”、多面的で複雑、ミルフィーユのように幾重にも重なった普遍的なテーマ性、後世に残るミュージカルになるに相違ない。

キャストは飯田達郎のカジモド、岡村美南のエスメラルダ、芝清道のフロロー、清水大星のフィーバス、安定していたが、回を重ねる毎に円熟味が出てくる予感がした。他のキャストも楽しみ、ダブル、トリプルだからこその“観劇醍醐味”であろう。

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