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アルジャーノンに花束を

【3.0レポート】ミュージカル『アルジャーノンに花束を』

アルジャーノンに花束を

手術後は天才に変貌するが、感情や精神は手術前のままであった。知能の高さとのバランスが取れず、孤独になっていく。また知能がピークに達するとそれはやがて失われていくことがわかり、退行を食い止める手段を模索する。この難役に挑む矢田悠祐、全身全霊で演じているのがよくわかる。楽曲も難易度が高く、これだけでも大変だったと思うが、役者としての成長を感じる。水夏希演じるアリス・キニアン、チャーリィに手術をするストラウス博士を演じる戸井勝海、流石の貫禄と余裕、特にストラウス博士のどこにでもいそうな俗っぽい雰囲気は無垢なチャーリィとのコントラストがはっきりしており、劇的な効果を発揮する。アルジャーノン演じる長澤風海の身体能力と表現力の高さ、舞台でのアクセントになっており、存在感を示す。セットの無機質感は、ちょっとSFっぽく、そして囲んでいる格子は、人は一見自由だが、実は囚われているのだということをそこはかとなく感じさせてくれる。

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